コードマーク

2022/8/1

コードマークへの思い、しくみについて

地球上のすべての人の起源は、20万年前にアフリカに誕生した一人の女性です。 それから脈々と命をつなぎ、4万年前に海を渡ってきた日本人の祖先。森を転々としながら氷期を生き延びました。

1万5千年前、小さな<イエ>と協働の場<ムラ>をつくり、周囲にある<ハラ>を上手に生かし、自然の中で共存共生しながら1万2千年間を生きました。
縄目紋様が付けられた陶器 Cord-marked pottery が盛んにつくられたこの時代を「縄文時代」と呼ぶようになりました。

日本人が山の恵みや万物を大切に思い、共有の場を愛するといった多くの文化的遺伝子は、 この縄文の記憶、思想から脈々と伝わっていると考える説を信じずにはいられません。


近代以降、消費社会が行き過ぎ、温室効果ガスによる地球規模の温暖化、気候変動の脅威も本格化してきました。それ以外にも不安要素を挙げればきりがありません。

これまで長らく続いてきた社会、環境が、いま大きな分岐点にきています。

ただ、問題はあまりに大きく、広すぎて、一体自分たちには何ができるか、何から手を付けたらいいのか、 正直わかりません。個人の環境活動なんて、消費大国の状況を見れば「焼け石に水」に思えてきます。

しかし、まずは、やらなければならないことがあります。それは、たとえ気候崩壊やそれに伴う災害が起こっても、日常を失わずに暮らしていくこと。


私たちの挑戦、『コードマーク』は、地域に昔から伝わる生き抜く勘や智恵、技を集め、 最新の研究技術も試し、それらを共に生かし、地域で生きていくために必要な環境を共に維持していく活動です。もちろん、楽しみながら。

そこで、全国の各地域で、【株式会社コードマーク<地域名>】と組合【コードマーク<地域名>支援持株会】をつくり、活動していくことができる"しくみ"を考えました。

この「株式会社+持株会」による経営方式は、Jリーグをはじめとするプロスポーツクラブチーム経営ですでに広く用いられています。これをヒントに、弁護士や公認会計士の先生たちと考案した、社会的共通資本を守るための住民参加型の新たな手法です。

※社会的共通資本:経済学者・宇沢弘文(1928-2014年)の提唱した概念。「ゆたかな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間的に魅力ある社会を持続的、安定的に維持することを可能にするような社会的装置」。

【株式会社コードマーク<地域名>】の目的・活動は、地域の自治・環境保全、そのための社会的な仕組みづくりを目的としています。具体的には、里山環境や図書館といった生きていく上で必要なものを維持していくことです。
【コードマーク<地域名>支援持株会】の目的は株式会社の活動を支援すること。そこのための会員(地域の個人や企業)を募り、入会金(例 1口5万円)を取りまとめ、「株式会社」から議決権や配当がない種類株式を取得します。
「株式会社」は得た拠出金を資本に具体的な事業を推進していきます。持株会会員も事業に参加していき、日常を失わずに暮らしていく備えをしていきます。

全国各地に「株式会社+持株会」ができ、これら小さな共同体同士がゆるやかにつながり合い、協力し合うネットワークをつくっていくことによって、社会的共通資本の基盤となるものを整備していく。そして、地球環境も修復されていく具体的な活動、大きな運動になると信じます。


次代を担う若者たちは新たな感覚を持っています。新しい技術や仕組みを実現しようと意欲的に活動しているひともいます。古くから幾多の困難を乗り越えて来た智恵や経験を受け継いでいる年長者たちもいます。

少しずつですが、「やってみよう」と思います。